日経ビジネスオンラインに最新コラムがアップされました。
実は今回のコラムでは、ほとんどスポーツビジネスには触れていません。僕自身、米国にビジネスの拠点を移して12年目になりますが、その中で痛切している西欧社会の日本との差というものを書いてみました。
年初に「
年初、グローバル化の潮目に思ったこと」でも書きましたが、日本は好むと好まざるとに関わらず、近い将来グローバル化の波にのまれて異文化との本格的な遭遇を余儀なくされるはずです。西欧社会のバックボーンにある一神教的父性原理とは、非常に協力で時として破壊的ですらあります。
日本では、無批判に欧米のものや考え方が良しとされる風潮が一部見られますが、これは非常に危険なことだと思います。確かに、欧米の考え方はクリエイティブで参考になる場合も多いですが、それを猿真似すれば上手くいくという訳ではないと思います。西欧人と日本人の思考・行動様式は本質的に異なるものだからです。
人は異質なものに触れて初めて自らの本質に気付くことができるのかもしれません。その意味で、多くの日本人にとってピンとこないであろう一神教的父性原理をここで敢えて取り上げてみることにしました。近い将来、西欧の一神教的父性原理と遭遇して「何だこれは?!」とびっくりすることもあるかと思いますが、その時「ああ、鈴木の言っていたのはこのことだったのか」と思いだして頂ければ幸いです。
いつもはスポーツビジネスに特化したコラムを書いているわけですが、今回は趣向を変えて変化球を投げてみた感じです。
実は先日日本出張した際、日経ビジネスの担当編集者さんと会食していて、「鈴木さんのコラム、良くも悪くも読者が定着してきましたね」と言われました。実は僕も最近マンネリ感を感じていたので、これは有難い指摘だったのですが、やはりプロの編集者の目は鋭いです。で、いろいろと話をする中で「一度スタイルを崩して書いてみるのも良いのではないか」ということになり生まれたのが今回のコラムでした。
著者と編集者の間には、信頼関係がもちろんベースにあるのですが、コラム1回ごとに勝負をしている感じがあります。良い意味で編集者の期待を上回ったり、裏切ったりする内容を書くことができるかどうか。僕はジャーナリストではありませんし、ライターを本業としている者でもないのですが、そのような僕に対してもプロの編集者として真摯に向き合って下さるのには頭の下がる思いがします。
担当編集者も、それぞれタイプがあって対応はまちまちです。日経ビジネスの場合、定期的に担当が替わるのですが、コラムの内容を真っ赤になる位赤字を入れて返してくる人もいれば、内容にはほとんど修正を加えず、タイトルだけ修正するような人もいます。
ちょうど今の担当は後者のようなタイプの方なのですが、そのような人だっただけに、直接会って前述のようなアドバイスを頂いた時は感激したのでした。
ちなみに、どんな編集者でもコラムのタイトルには非常に敏感で、僕の場合、自分が考えたタイトルがそのまま採用されるのは10回に1回か2回位です。はやり、コラムの場合、タイトルにより読者の数が大きく左右されるという現実もあるので、そこはプロである編集者に基本的にお任せするようにしています。
前置きが長くなりました。初めての試みで読みづらい点もあるかと思いますが、ご批判賜れれば幸いです。
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■ダルビッシュとウッドフォードと橋下徹
〜父性原理に直面する日本と日本人
メジャーリーグ(MLB)各球団は2月下旬から春季キャンプに突入しました。史上最高の5170万ドル(約40億円)の入札金でテキサス・レンジャーズに鳴り物入りでポスティング移籍したダルビッシュ有投手も、初めてのメジャーでのキャンプをスタートさせています。今シーズンからメジャー移籍を果たしたのは、ダルビッシュ投手のほか、岩隈久志投手、和田毅投手、青木宣親選手の4名です。これで49名の日本人選手がメジャーでの活躍を目指して海を渡ったことになります。
MLBで活躍するためには、野球選手としての優れたスキルだけでなく、慣れない異国での環境適応力も必要だとよく言われます。しかし、これは何もスポーツ選手に限った話ではなく、ビジネスパーソンにも同じことが言えるのではないかと思います。つまり、世界で活躍するためにはビジネスを遂行するための優れたスキルだけでなく、異国での異質な生活や思考に揉まれながら、それに飲み込まれることなく力を発揮する力強さも等しく重要だということです。
日本は少子高齢化社会を迎え、国内市場は縮小して行く一方です。多くの企業では、生き残りをかけて海外マーケットの取り込みが至上命題となりつつあります。ユニクロや楽天のように、英語を社内公用語にする動きも見受けられるようになりました。スポーツ選手は自らの意志で海外に移籍しますが、ビジネスパーソンはその意志や希望に関わらず、近い将来異文化との遭遇を余儀なくされていると言えるかもしれません。
その意味では、海を渡ってMLBで勝負している日本人選手は、日本のビジネスパーソンの未来の姿と言えるかもしれません。彼らが日夜遭遇している異文化体験は、とりもなおさず日本のビジネスパーソンが近い将来直面するであろう体験なのです。
私がアメリカに拠点を移して活動するようになって11年半が経過しました。自分の人生の3分の1近くを異国で過ごしていた計算になります。日本人が異国の環境に身を置き勝負するためには、どんな覚悟しなければならないのか。いつもはスポーツビジネスという視点から直球を投げ込むことを目標にしていますが、今回は趣向を変えて日米比較文化論というチェンジアップを投げてみようと思います。
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