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キーストーン・リトルの快挙

リトルリーグ・ワールドシリーズ(LLWS) の話です。

今年のLLWSには、中部大西洋(Mid-Atlantic)地区代表にペンシルバニア州のキーストーン・リトル(Keystone Little)が勝ち進みました。このチームは、LLWSが開催されているウィリアムスポートから50kmしか離れていないということで、“地元チーム”として連日大観客でスタジアムを埋め尽くしています。

特に初戦は4万1848名もの観客が殺到し、LLWSの観客動員記録を更新しました。その後も大入りが続き、4試合を終えた時点で述べ13万人以上の観客を動員しています。1試合平均3万3819名ということになりますね。

■キーストーン・リトルの観客動員数
初戦: 4万1848名
第2戦: 3万3215名
第3戦: 2万8000名
第4戦: 3万2213名

この数字がどれだけ凄いかというのは、MLBの今年の観客動員数と比べるとよく分かります。

RK TEAM GMS TOTAL AVG
1 Philadelphia 66 3,004,451 45,521
2 NY Yankees 65 2,916,877 44,875
3 San Francisco 61 2,555,285 41,889
4 Minnesota 63 2,489,231 39,511
5 LA Angels 65 2,540,934 39,091
6 St. Louis 61 2,316,665 37,978
7 Boston 62 2,336,852 37,691
8 Chicago Cubs 67 2,505,490 37,395
9 Milwaukee 63 2,325,982 36,920
10 LA Dodgers 65 2,396,935 36,875
11 Colorado 67 2,426,066 36,209
12 Texas 64 2,312,179 36,127

KEYSTONE LITTLE 33,819

13 Detroit 64 2,019,877 31,560
14 NY Mets 59 1,808,563 30,653
15 Atlanta 64 1,893,551 29,586
16 Cincinnati 64 1,781,753 27,839
17 Houston 65 1,712,069 26,339
18 San Diego 66 1,708,626 25,888
19 Pittsburgh 66 1,664,875 25,225
20 Chicago WSox 65 1,634,643 25,148
21 Seattle 61 1,495,295 24,513
22 Washington 61 1,479,595 24,255
23 Arizona 62 1,497,624 24,155
24 Toronto 61 1,406,681 23,060
25 Cleveland 61 1,354,348 22,202
26 Baltimore 63 1,371,667 21,772
27 Kansas City 70 1,432,601 20,465
28 Tampa Bay 64 1,217,058 19,016
29 Oakland 65 1,215,001 18,692
30 Florida 67 1,222,210 18,241

どうです、堂々としたものでしょう?

キーストーン・リトルは初戦を落としたものの、その後3戦は勝ち進んでいます。LLWSはDouble Elimination方式なので、2敗するまでトーナメントに残ることができます。この快進撃、どこまで続くのでしょうか。  

視聴率至上主義ではいられない!

日経ビジネスオンラインに最新記事がアップされました。

今回は、米国で昨日から始まったリトルリーグ・ワールドシリーズ(LLWS)のことを書いています。昨年、日本代表で松坂選手の出身チームでもある江戸川南リトルが優勝したこともあり、日本でも多くのメディアが取り上げて読者の皆さんもLLWSの存在はご存知の方も少なくないのかなと思います。

以前、「LLWS」でも書きましたが、まだまだ発展途上のメディアコンテンツにも関わらず、その放映権を持つESPNはLLWSの制作に惜しげもなく最高の人材をアサインしています。ESPNによるLLWS放映には、作り手のスポーツへの愛情や主役である子供達に対する敬意が感じられます。

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■視聴率至上主義ではいられない!
 〜“もう1つのワールドシリーズ”に見るESPNの使命感

 ちょうどこのコラムがアップされる本日(米国時間の8月18日)から、米国ペンシルバニア州ウィリアムズポートでリトルリーグの世界王者を決める「リトルリーグ・ワールドシリーズ」が開幕します。約10日間にわたり、世界中から激戦を勝ち抜いて集まった8の代表チームと米国各地区を代表する8チームが、合計16チームによって世界一をかけた熱い戦いを繰り広げます。

 ニューヨーク市からウィリアムズポートまでは車で約4時間。西隣のニュージャージー州を抜け、ペンシルバニア州を走る高速道路をひたすら西に進んでいくとウィリアムズポートに到着します。意外にも、高速道路を降りるまではそこが“リトルリーグの聖地”であることを気付かせてくれるものは何もありません。

 高速道路を下りてのどかな田舎町の風景を眺めながら進んでいくと、あと少しで到着というところで突然の大渋滞に遭遇します。それもそのはず、このシリーズ期間中には人口約6000人の田舎町に30万人以上のリトルリーグファンや関係者らが世界中から押しかけるのです。その光景は、トウモロコシ畑に作った野球場に車が延々と列をなす、映画「フィールド・オブ・ドリームス」のラストシーンのようです。

 リトルリーグ・ワールドシリーズについては、日本代表チームが過去6回優勝していることもあり、その存在を既にご存知の読者も少なくないのではないかと思います。昨年は、かつて松坂大輔選手(ボストン・レッドソックス)が所属した江戸川南リトルが劇的な逆転勝利の連続の末に優勝を果たして、日本でも大きく取り上げられました。

 しかし、このリトルリーグ・ワールドシリーズが、青少年の健全育成を願う創設者の想いと、スポーツコンテンツの真摯な育成を使命とするESPNのベンチャー・スピリットが交錯する育成舞台であることはあまり知られていません。今回のコラムでは、とかく視聴率が絶対視される中で、コンテンツ育成を視野に入れたスポーツとメディアのパートナーシップについて触れてみようと思います。

(続きはこちら
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自ら会社を設立し資金調達するゴルファー

半年くらい前のちょっと古いニュースですが、面白かったのでご紹介します。

プロゴルファーのスコット・スターリング選手は、昨年LLCを設立して1株1万2000ドルで8名の株主を募りました。 合計9万6000ドルは、同選手が年間活動費として必要だと算出した額(旅費やトーナメント参加費、キャディー代など)です。

同選手のLLCへの出資者は、次の条件で配当を得ることができることになっていました。

・株主が出資額の1万2000ドルを取り戻すまで、同選手は獲得賞金の9割を出資者に支払う
・株主が出資額の2倍(2万4000ドル)を手にするまでは、獲得賞金の5割を支払う
・それ以降は獲得賞金の1割を支払う

なかなか面白いことを考えますよね。コスト回収後の利益は折半。リターンが出資額の2倍を超えると、利益の9割が自分の懐に入る仕組みです。

PGAのHPを見ると、同選手は2007年にプロに転向したばかりの選手のようで、2009年までの3年間の獲得賞金総額はたったの8750ドルだったようです。

ちなみに、2010年は会社設立の意気込みがあってか、12万7606ドルの賞金を得ています(賞金ランキング53位)。つまり、出資者は1万3975.38ドルを手にしている計算になり、16%以上のリターンを得たことになります。

【参考情報】

LLWS

先週金曜日から週末にかけて、ペンシルバニア州ウィリアムスポートという街で開催されているリトルリーグ・ワールドシリーズ(LLWS)を観に行ってきました。ウィリアムスポートはNYから車で4時間くらいのところにある田舎町なのですが、この時期は全米中から野球ファンが集まっています。

自分が高校まで野球をやっていたということもあり、何だかとても懐かしい風景でした。

メインスタジアムのLamade Stadiumは約1万5000名の観客席+外野の芝生自由席となっており、好カードだと外野の芝生自由席までびっしり埋まるそうですから、2〜3万人くらいの観客が集まる試合もあるようです。入場料は無料で、外野席などは皆勝手にキャンプチェアを持ち込んで優雅に観戦しており、その奥の芝生の坂では子供達がダンボールに乗って滑って遊んでいます。のどかな風景です。



僕も生で観戦したのは初めてだったのですが、面白いのはどのチームにも1人か2人「君、本当に小学生?」という“スーパー小学生”がいて(大体の場合エースでクリーンアップを打つ)、彼が投げているとほとんどボールが前に飛ばないこう着状態に陥ります。

日本代表対メキシコ代表戦を観戦したのですが(今年の日本代表チームは、松坂選手の出身チームでもある江戸川南)、両チームのエースは高校でも通用しそうな剛速球を投げていて、試合の前半は緊迫した投手戦に。

しかし、リトルリーグの面白いところは、投手の1試合の投球数上限が85球と定められており、この球数に達したら、その打者を最後に登板を終えなければならない点です。6回までのリトルリーグでは、この85球という数は絶妙で、上手くすれば完投もできるが、球数が多いと途中降板を余儀なくされるのです。相手もこのことを良く分かっているので、なるべく球数を多く投げさせるような揺さぶりをかけてきます。

で、往々にしてエースと2番手以降の投手の力量には大きな差があるので、先発が降りると試合が動き、ドラマが待っているという形になるのが多いようです。江戸川南も、メキシコに1対0で6回(最終回)2アウトまで追い込まれたのですが、後続投手を攻めたてて起死回生の3ランホームランで逆転勝利を収めました。

ちなみに、リトルリーグの投球制限は非常に細かく規定されており、85球の上限だけでなく、

・20球以下なら翌日も登板可能
・21球以上(35球未満)投げたら少なくとも1日間は投げられない
・36球以上(50球未満)投げたら少なくとも2日間は投げられない
・51球以上(65球未満)投げたら少なくとも3日間は投げられない
・66球以上投げたら少なくとも4日間は投げられない

というかなり厳密な投球制限があるようです。子供の将来を思ってのことでしょう。日本の高校野球にも参考にして欲しいところです。

ところで、びっくりしたのがこのLLWSを中継しているESPNの力の入れ具合。番組制作クルーはMLBやNFLの中継を行っている者が大半だそうで、スタジアムには固定、ENG、ハンディなどで15台前後のカメラが設置されており、あらゆる角度から試合がカバーされています。

撮影された映像はスタジアム横に横付けされたトレーラーハウスのようなラボで即座に編集され、オンエアに生かされるのですが、この中継のためだけにざっくりですが50名近いスタッフが所狭しと仕事をしていました。また、驚いたのは実況レポーターが試合中にしゃべる話のネタだけを専門に調査する10名弱のリサーチチームが組織されており、チームや選手の情報が事前に徹底的にリサーチされるのだそうです。また、実況の横にもリサーチャーが待機しており、試合中に急遽調べる必要が出た情報をネットでいち早く検索するのだそうです。

テレビ中継の現場をここまで間近に見学したのは初めてだったのですが、小学生の野球の試合を中継するだけにこれだけのマンパワーを投じているESPNの気合の入れ具合には脱帽でした。

タイガー・ウッズ

すみません、かなり間が空いてしまいました。情けない話なのですが、10日ほど前にひいた風邪が長引いてしまい、その間ちょっと体力的・時間的にブログに向き合う時間が取れませんでした。皆さんも気をつけて下さい。

さて、タイガー・ウッズが大変なことになっていますね。先日、無期限でツアーへの出場を見合わせるとの声明を発表しました。日本語で「無期限」と聞くと、「この先ずっと」というイメージが強いのですが、英語の「Indefinite」(無期限)には「とりあえず期間を定めないで」というニュアンスが強いので、文字通りに受け止める必要はないと思います。

しかし、キャリアの絶頂期に大きなスキャンダルに襲われてしまいましたね。ウッズ選手は、今年のFedExカップの優勝で、史上初めて生涯獲得収入が10億ドル(約900億円)を突破した初のスポーツ選手になったばかりでした。この数字はバスケットの神、マイケル・ジョーダン選手やF1のミハエル・シューマッハ選手の生涯獲得収入を上回る数字です。

結果論ですが、残念だったのは、スキャンダルが出た時の初動対応のまずさです。ウッズ選手は当初、いわゆる「だんまりを決め込む」態度に終始し、旗色が悪くなってから声明文という形で過ちを認めましたが、この対応は必ずしも最善策ではなかったのではないかと思います。

これは個人的な意見ですが、薬物疑惑にしろ、女性問題にしろ、その後の悪影響を最小限に抑えるには、本人がメディアの前に登場して全てを包み隠さずに話をする姿勢を見せることが最善だと思います。逃げも隠れもせずに真摯に向かい合おう(罪があるならそれを認め、償おう)という姿勢は、たとえ過ちを犯したとしても正直で勇気がある人間として共感を呼ぶと思います。

アメリカでは、よく「人間は過ちを犯すものだから、過ちにどう向き合うかがその人間の価値を決める」といったようなことが言われます。この辺りの価値観は、日米でも共通しているところだと思います。

例えば、MLBの薬物疑惑を例に見ても、薬物利用を素直に認めたヤンキースのアンディ・ペティット投手は、その後何事もなかったのかのように活躍を続けましたが、疑惑を否定し続けているロジャー・クレメンス選手は、残念なことですが、すっかり公の場に姿を現すことはなくなりました。

また、もうひとつ思うのは、スキャンダルイメージを消すには、プレーで活躍するしかないという点です。

ペティット選手がファンから受け入れられているのは、正直に謝罪した点に加え、優秀な成績を残し続けているからでしょう。ペティット選手に限らず、マドンナとの浮気で離婚し、薬物疑惑が取りざたされているアレックス・ロドリゲス選手も(まあ、Aロッドの場合は正直に謝罪した、とは言えないかもしれませんが)、ホテル従業員から婦女暴行で訴えられたコービー・ブライアント選手も、トップレベルで活躍し続けることで一旦崩れたスーパースターとしてのイメージを回復しています。

ウッズ選手の「無期限」出場停止がいつまで続くか分かりませんが、彼がゴルフ界に復帰してまた以前のような活躍を続けない限り、今回地に落ちたブランドイメージが回復することはないでしょう。

US Openでのハプニング

US Openも準決勝まで進み、いよいよ大詰めですね。

実は、今週月曜日のナイトセッションにて、ちょっとした“ハプニング”が起こりました。これは、昨年うちでインターンしていて、今このUS OpenでインターンしているT君に聞いたのですが、とてもいい話なので皆さんにもご紹介しようと思います。

この日のメインゲームは世界ランキング4位のジョコビッチ選手と13位のステパネック選手の対戦でした。実は7日(月)はアメリカはLabor Day(勤労感謝の日)で休日だったので、この3連休に世界中から観光客がUS Openを観戦しに集まってきていたわけです。

しかし、試合の方は6-1、6-3、6-3でジョコビッチ選手の圧勝で、盛り上がりに欠けるものだったそうです。しかも、試合終了は深夜0時前と、せっかく遠方からやってきたファンにとっては夜更かししたにも関わらず物足りないものだったかもしれません。

それを知ってか知らずか、ジョコビッチ選手は試合が終わったにも関わらずコートに残ってジョン・マッケンロー選手の物まねなどをやって観客を沸かせていました。実は、テレビ放送席に解説として本人がいたのです。観客席からは「マッケンロー!マッケンロー!」の大合唱が起こったそうなのですが、その声援につられて、何と放送席にいたマッケンロー本人がコートまで降りて来て即席でゲームを開始したのです。



当然、観客は大喜びです。最後まで残っていたファンには大きなプレゼントになりました。

しかし、こうしたショーマンシップというかエンターテイナーとしての自覚は、スポーツ選手として見習うべきものがあると思います。

このハプニングは、T君のブログにも取り上げられていますので、興味がある方はそちらもご覧下さい。

US Open

先週、テニスのUS Openを観戦しに行ってきました。

会場のUSTA National Training CenterはNYメッツのCiti Fieldと同じ駅で、反対側に下車します。なので、NTCからはCiti Fieldがよく見えます。



第1週のラウンドで、平日の昼前から行ったので、「まあすいてるだろう」とタカをくくって行ったのですが、これが大誤算。会場には既に多くのファンが詰めかけていてびっくりしました。さすがに、世界4大大会です。顧客層も米国4大スポーツと比べると、裕福そうな高齢者が目立ちました。

さて、NTC内には18面の試合用コートと7面の練習用コートの計25面のテニスコートが設置されています。この中で最大なのが、NTCの中心にあるArthur Ashe Stadiumで約2万3000名の観客を収容します。次に大きいのが、Louis Armstrong Stadiumで、こちらは約1万人のファンを収容します。これ以外の「その他」のコートは、全て小さな観客席が設置されているだけの、ごく一般的なテニスコートといったイメージです。


◆Arthur Ashe Stadium


◆Louis Armstrong Stadium


◆「その他」のコート


ランキング上位の選手はArthur AsheかArmstrongでやるのですが、下位の選手はそれ以外のコートで試合を行います。通常、同時並行で何試合も開催されるので、よほどの好カードでもないかぎり、Arthur AsheやArmstrongが満席になることはありません。

「その他」コートは、本当にすぐそこに選手がいるという感じで、真横から試合観戦ができます。ここで試合に出場するのは無名選手が中心となりますが、USTAからきちんと指導されているのか、ファンに対して非常にフレンドリーで、気軽にサインや談笑に応じてくれます。





Arthur Ashe Stadiumは全席指定、Louis Armstrong Stadiumは1階席だけ指定席となっているのですが、これ以外はどの「その他」コートもGeneral Admission(入場料)を支払っていれば好き勝手に観戦することができます。

US Open最大の魅力であり、他のスポーツとの違いは、ファンが自由に各コートを出入りして試合観戦できるところでしょう。何せ18面もあると、全部回るだけでも一苦労です。いわゆる4大スポーツは1試合をじっくり見るという感じですが、テニスのこうした「ゆるい」観戦形態は、また一味違ったスポーツの楽しみ方を与えてくれます。

ちなみに、General Admissionは48ドル(9月3日以降は55ドル)で、これはヤンキースタジアムだと3階席と同じくらいです。ヤンキースタジアムは1試合しか見られませんが、US Openではこれで半日ぶらぶらできるので、お得感はありますよね。

顧客の滞在時間が圧倒的に長いのがUS Openの特徴です。なので、ビジネスモデルも、チケットをできるだけ安く抑えておいて、グッズや飲食で稼ぐ形になっているのだと思います。実際、売店やグッズ売り場はなかり充実していました。また、スポンサーの出店ブースもいろいろあり、アクティベーションの機会もいろいろと工夫されているようでした。

アルゼンチンサッカー協会が政府とテレビ放映権契約を締結

アメリカの話ではないのですが、ちょっとびっくりするようなニュースが入ってきました。

アルゼンチンサッカー協会が、国営メディア持ち株会社SNMPとテレビ放映権契約を締結しました。実は同協会はメディア会社TSCとの間に2014年までの20年間のテレビ放映権契約を締結していたのですが、これを破棄しての契約だそうです。契約期間は10年で、放映権料は年額6億アルゼンチンペソ(約145億円)だそうですが、何とこの額はTSCが支払っていた年額の3倍の数字です。

SNMPは国内1部リーグを放送する権利を得ますが、アルゼンチンの国内クラブは赤字に苦しんでおり、税金未納が社会問題化しているそうです。実際、初年度の6億アルゼンチンペソの半額は税金未納分と相殺されるそうです。 この放映権料は政府の広報予算から支払われるというこのなので、事実上国民の税金でクラブを救済することになります。
 
アメリカでも国民の税金がさんざん銀行や自動車会社に注入されてきたので、企業救済に国民の税金が投入されることはもはや驚きませんが、サッカー救済のために使われるとは、恐れ入りましたという感じです。やはり、サッカーが国民的娯楽のアルゼンチンのお国柄と言えるかもしれません。

例えは悪いかもしれませんが、Jリーグが2011年までのスカパーとのテレビ放映権契約を破棄して、日本政府が放映権を買い上げ、NHKに放送させるようなイメージと近いかもしれません。仮に、日本でこのようなことが起こったら、国民はどのように反応するでしょうか?

まあ、アメリカでもスポーツ組織に対して税制を優遇するなどにより、間接的に政府がスポーツを支援するということはあります。

例えば、チームを買収したオーナーは、買収額の半額を5年間に渡って減価償却することが認められています。もしチームを4億ドルで購入した場合、そのうち2億ドルは最初の5年間に年額4000万ドルで償却できることになるので、逆に言えば最初の5年は営業利益が出ても、4000万ドルまでなら税金を払う必要がないわけです。

また、自治体がスタジアムを建設する際は、地方債を発行して資金調達することが一般的ですが、スタジアム建設用の地方債は連邦税が免除されます。

しかし、テレビ放映権を買い取るという名目で、ここまで政府が全面的にスポーツを救済するというのは、ちょっと聞いたことがありません。

【参考情報】
Argentinean Government Takes Over Football Rights(Forbes)

韓国でのプロ野球選手会設立が白紙に

【訂正】
以下のポストでは、選手会設立自体が白紙になったように誤解を与える表現になっていました。あくまで、白紙となったのは労組化であり、選手協会自体は存続しているので、訂正いたします。

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先日「韓国のプロ野球選手協会が労働組合を設立」でお知らせした韓国プロ野球界での選手組合設立ですが、球団経営者側の強硬な切り崩しにあって、労組化の白紙撤回を余儀なくされたようです。4月28日に選手会設立を表明したのですが、その後8球団中4球団が不参加労組化不支持を表明し、事実上設立が無理労組化実現が困難な状況になりました。

選手会選手組合設立には、選手側が一枚岩になる必要があるのですが、今回は一部のチームが見切り発車的に話を進めていたようで、それが失敗の原因のようです。

一口で「プロ野球選手」といっても、年俸の高い選手から低い選手、入団直後の選手から引退間際の選手などいろいろとおり、その利害も多岐に渡っています。こうした中で、選手会を組織・運営していくためには、非常に戦略的な手綱さばきが必要になります。ある意味、「未来の選手のために」という部分がきちんと選手間で共有されていないで、個人の選手の利害ばかり追い求める形になると、経営者側からの切り崩しに簡単にやられてしまいます。

「世界最強の労働組合」と呼ばれるMLB選手会では、まずは選手の年金制度といったどの選手にも平等に利害関係が発生する問題を取り上げて選手のコミットメントを引き出すという手法が取られました(もう30年以上前の話ですが)。今回の一見では、その辺の戦略が描ききれていなかったのかもしれません。

韓国のプロ野球選手協会が労働組合を設立

韓国のプロ野球選手が労働組合設立の動きを本格化させているようです。韓国のプロ野球は8球団で組織されており、所属選手も500名ほどいるらしいのですが、その所属選手で作る任意団体「韓国プロ野球選手協会」が労働組合を結成すると表明しました。

プロ野球選手協会が労組設立へ、球界に波紋予想
 プロ野球選手協会が選手労働組合の設立を宣言した。選手協会のソン・ミンハン(ロッテ)会長は28日、緊急記者会見を開き「選手の未来のため、現行法律に基づき労組を設立すべきときが来た」と述べた。韓国野球はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準優勝など世界のトップクラスに立ったにもかかわらず、選手らの置かれる現実は足踏み状態を続けており、選手の権益のため韓国野球委員会(KBO)と球団に絶えず対話を求めてきたが、黙殺されたと主張した。

 選手協会は、各球団から選手2人ずつに委員を委嘱し、ソン会長が委員長を務める労組設立推進委員会をただちに結成し、早期に第1回会議を開く考えだ。シーズン中に労組設立を進める背景については「これ以上先延ばしにはできないと判断したため」と説明した。労組が設立に当たり、参加選手の規模については言及を留保した。

 一方、KBOは「労組設立不可」を固守しており、各球団も選手労組の結成は時期尚早だとの立場だ。今後、球界に波紋が広がることが予想される。

韓国プロ野球選手協会は、今後、最低年俸の引き上げ、代理人制度の導入などの待遇改善を求めていくようです。

選手の待遇がどの程度のものか、参考として平均年俸を調べてみたのですが、何と今年の新人と外国人選手を除く平均年俸は8417万ウォン(約553万円)ということでした。ちなみに、今年のNPBの平均年俸(外国人選手は除く)は3793万円、MLBは昨年約293万ドル(約3億円)でしたから、韓国とNPBの格差は約6倍、NPBとMLBは8倍ということになります(もちろん、選手年俸は選手会の交渉力の強さだけで決まるわけではなく、そもそもリーグ自体の収入が大きくないと駄目だとかいろいろ他の要因もあるのですが、一応参考と言うことで)。

WBCは日本と韓国に引っ張られて盛り上がった感じが強かったですが、選手の待遇についてはこれほど差があったんですね。
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