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NFL選手会がロックアウト阻止に向け組合認証取り消しを準備

NFLの労使交渉が更にきな臭くなってきました。NFL選手会が、リーグによるロックアウト(選手の締め出し)を阻止するために組合認証取り消し(Decertify)の準備を始めたのです。

NFLの現行労使協定(CBA)は2011年3月に失効します。それまでに新CBAが締結されない場合、経営側がロックアウトを行うのではないかと危惧されています。ロックアウトは、あまり日本では耳慣れないかもしれませんが、権利主張の手段として労働者にストライキ権が認められているように、球団経営者にも現在選手会に所属している選手をロックアウトし(締め出し)、別の選手で試合運営を行うという選択肢が残されています。

で、なぜその対抗手段として選手会がその認証取り消しの準備をしているかなのですが、以前「忍び寄る「合理の原則」が崩壊する危機」でも解説しましたが、厳密に考えると組合活動自体が反トラスト法に違反するのですが(組合は、労働者個人としてではなく、労働者の集団と交渉することを経営側に求めるが、これが取引制限に当たる)、組合活動が反トラスト法の訴追対象から免除されている(Statutory Exemption)ため、逆に経営側を反トラスト法で訴えることもできないことになっています。

これは考えてみれば当たり前なのですが、組合活動は反トラスト法の対象外という恩恵を受けているのだから、組合が反トラスト法訴訟を起こすことも許されない(起こしたいなら組合を一旦解散してから起こせ)というわけです。

NFL選手会が組合認証の取り消し準備を始めたのは、リーグ側がロックアウトを実施した際、反トラスト法違反でリーグ側を訴えるという手段を確保するためです。

もちろん、この手段にはリスクも伴っていて、「労働組合」というリーグとの団体交渉を行うプラットフォームを放棄するわけですから、その間にオーナー側に選手に不利な制度改変を一方的に行われてしまうということも起こりうるわけです。また、そうなっても文句が言えません。

9月23日現在、全32チーム中既に8チームの選手会がこの組合認証取り消し動議に賛意を示したそうです。これから残り半年間が交渉の山場ですから、こうした熾烈な駆け引きが続いていくものと思われます。

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comments

こんばんは。

大学でスポーツ経営を学んでいる齊藤と申します。

とても興味深い内容で、勉強させていただきました。
まだまだわからないことだらけなので、今までのブログを読み深めていこうと思います。

末筆ながら、失礼いたします。

  • 齊藤
  • 2010/09/25 10:35 PM
   
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