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視聴率至上主義ではいられない!

日経ビジネスオンラインに最新記事がアップされました。

今回は、米国で昨日から始まったリトルリーグ・ワールドシリーズ(LLWS)のことを書いています。昨年、日本代表で松坂選手の出身チームでもある江戸川南リトルが優勝したこともあり、日本でも多くのメディアが取り上げて読者の皆さんもLLWSの存在はご存知の方も少なくないのかなと思います。

以前、「LLWS」でも書きましたが、まだまだ発展途上のメディアコンテンツにも関わらず、その放映権を持つESPNはLLWSの制作に惜しげもなく最高の人材をアサインしています。ESPNによるLLWS放映には、作り手のスポーツへの愛情や主役である子供達に対する敬意が感じられます。

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■視聴率至上主義ではいられない!
 〜“もう1つのワールドシリーズ”に見るESPNの使命感

 ちょうどこのコラムがアップされる本日(米国時間の8月18日)から、米国ペンシルバニア州ウィリアムズポートでリトルリーグの世界王者を決める「リトルリーグ・ワールドシリーズ」が開幕します。約10日間にわたり、世界中から激戦を勝ち抜いて集まった8の代表チームと米国各地区を代表する8チームが、合計16チームによって世界一をかけた熱い戦いを繰り広げます。

 ニューヨーク市からウィリアムズポートまでは車で約4時間。西隣のニュージャージー州を抜け、ペンシルバニア州を走る高速道路をひたすら西に進んでいくとウィリアムズポートに到着します。意外にも、高速道路を降りるまではそこが“リトルリーグの聖地”であることを気付かせてくれるものは何もありません。

 高速道路を下りてのどかな田舎町の風景を眺めながら進んでいくと、あと少しで到着というところで突然の大渋滞に遭遇します。それもそのはず、このシリーズ期間中には人口約6000人の田舎町に30万人以上のリトルリーグファンや関係者らが世界中から押しかけるのです。その光景は、トウモロコシ畑に作った野球場に車が延々と列をなす、映画「フィールド・オブ・ドリームス」のラストシーンのようです。

 リトルリーグ・ワールドシリーズについては、日本代表チームが過去6回優勝していることもあり、その存在を既にご存知の読者も少なくないのではないかと思います。昨年は、かつて松坂大輔選手(ボストン・レッドソックス)が所属した江戸川南リトルが劇的な逆転勝利の連続の末に優勝を果たして、日本でも大きく取り上げられました。

 しかし、このリトルリーグ・ワールドシリーズが、青少年の健全育成を願う創設者の想いと、スポーツコンテンツの真摯な育成を使命とするESPNのベンチャー・スピリットが交錯する育成舞台であることはあまり知られていません。今回のコラムでは、とかく視聴率が絶対視される中で、コンテンツ育成を視野に入れたスポーツとメディアのパートナーシップについて触れてみようと思います。

(続きはこちら
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comments

こんにちわ。いつもNBOの記事興味深く読ませていただいています。

今回の記事は僕の長年の「スポーツ中継の日米比較に関する疑問」(というか日本に帰国する度に感じる日本のスポーツ中継の粗の多さと言うべきでしょうか、中身の無い絶叫アナウンサー等)の答えの半分を垣間見たように思います(ESPNのリサーチスタッフの充実度、フリーランス集団等)。

米国他社のスポーツ中継スタッフも同様レベルなのか、対する日本のスポーツ中継の内実はどうなのか等と興味が尽きないのですが、もしご存知(の上、公開可能な情報なよう)でしたらその方面にも連載で言及して下されば嬉しいです。

  • hokiekesh
  • 2011/08/20 9:32 PM

hokiekeshさん

コメントありがとうございます。米国でも地上波とケーブルテレビで若干違いはあるかもしれません。ケーブル局のほうがよりコアなファンをターゲットにしますので。LLWSも数年前まではABC Sportsが制作を担当していたのですが、ESPNに代わって更に力を入れるようになったようです。

日米の番組制作の違いを生み出す大きな要因としては、やはり各制作スタッフの意識の違いも大きいと思います。これは番組制作だけでなく、ジャーナリズムの差としても言えることだと思いますが、欧米ではジャーナリズムとは生き方(ライフスタイル)そのものであり、個人に帰属する価値観です。サラリーマン社会の日本では、組織の論理に個人の価値観が大きく制約される傾向が強いと思います。

  • tomoyasuzuki
  • 2011/08/23 2:46 AM

お返事ありがとうございます。

> 地上波とケーブルテレビで若干違いはあるかも

これはどうなんでしょう。ほとんど(全部?)のメジャー地上波系列は全てケーブルスポーツチャンネル自前で持ってるように思うのですが。だから地上波中継もケーブルチャンネルの延長上にあるのではないかと(大学アメフトしか普段視聴しないのですが)思っていました。でもマイナーなスポーツはやはりケーブル枠ですね(ポーカーなんぞを中継しだしたのには少し参りましたが)。

> 欧米ではジャーナリズムとは生き方(ライフスタイル)そのものであり、個人に帰属する価値観です。

高校から在米の身の上として、すごくストンと腑に落ちました。(メモしときます(笑))

> サラリーマン社会の日本では、組織の論理に個人の価値観が大きく制約される

これは日本のTV局の上層部が「スポーツ中継なんぞに金かけるな」という方針か「前例主義万歳」ってところなんでしょうかね。

  • hokiekesh
  • 2011/08/23 10:18 AM

今回読ませていただいて、一番印象に残ったのは、以下の2つの観点での「育成」(または「育てる」という表現の方が良いでしょうか)についての考え方です。
放送局のマイナースポーツに対する「投資」。
仰っている様な歴史的な背景があったとはいえ、マイナースポーツに対し、「投資」し、「育成」していくという考え方は、これから多チャンネル時代に突入していくと言われている我が国でも考え方の参考になるのではないかと思います。
ベンチ入り選手全員に出場機会を与えていること
賛否両論あるかもしれませんが、自分は「育成」世代における「実戦出場機会」を重要視する考えに立っています。現状はトーナメント形式が多く、出場できる選手も限られているというのが、スポーツのジャンルを問わず、我が国の育成世代の現状だという認識に立っているためです。
今回の例もそうですし、もし難しいようであれば、欧州サッカーの例のように、Aチーム、Bチーム、Cチーム...といったようにレベル別にチームを作り、基本全員に実戦機会を与えるべきだと考えており、それでも出場機会が得られないのであれば、移籍できる等の選択肢も与えるべきではないかと思います。
トップ選手の育成同様、トップ以外の選手の育成も車の両輪のように同時に回していくべきと考えており、実践機会を最大限与えることもその有力な具体的な施策の1つとして、考慮されても良いのではないかと思いますし、ひいては国全体のレベルアップにつながるのではないかと考えているためです。

  • Baseball all of my life
  • 2011/08/24 11:27 PM

Baseball all of my lifeさん

コメントありがとうございます。

日本代表チーム、残念ながら決勝戦でサヨナラ負けでした。しかし、素晴らしい戦いぶりでした。

おっしゃるように、選手にしても番組にしても、短期的なリターンばかりを考えると、長期的に大きく発展しませんよね。そのバランスは簡単ではないですが、日本は比較的短期的視野が強いように思います。

  • tomoyasuzuki
  • 2011/08/29 6:55 AM
   
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