October 2020  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

DeNAがセ・リーグ改革の旗手になりうる理由

日経ビジネスオンラインに表題の最新記事がアップされました。

最近は日本球界を騒がす話題が何かと多いのですが(笑)、今回もベイスターズを買収したDeNA社がオンラインゲームを本業とするということで、米国では既に市民権を得ていてファン基盤開拓のツールとして一般化しているオンラインゲーム「ファンタジースポーツ」と絡めて書いてみました。

DeNA社の本業については、ファンの間でも賛否両論あるようですが、僕はきちんと球団のステークホルダーに目を向けた経営を実施して頂けるなら、プロ野球興行との間には大きなシナジーが期待できると思っています。 

先日寄稿した日経ビジネス本誌にも書いたのですが、1903年に設立されたMLBは、1994年にストが起こるまではNPBと同様に球団が互いの既得権を手放さずに足を引っ張り合い、まさに経済用語で言う「合成の誤謬」のような状態が続いていました。しかし、ストで観客動員が2割以上落ち込むと、さすがにヤバイと思って設立後90年以上経ってからようやく球団の既得権にもメスを入れる聖域なき改革を実施しました。

一方、日本球界でも2004年の球界再編の際に、改革の機運は少し高まったのですが、球界全体としての改革は中途半端に終わってしまっています。その中で、パ・リーグは参入初年度で単黒を実現した東北楽天ゴールデンイーグルスに刺激され、PLMが設立されるなど経営改革が進みました。これは、伝統的に巨人戦という既得権を持たなかったパ・リーグには早くから危機意識があったことと無縁ではないように思います。この7年でパ・リーグとセ・リーグの経営力の差は大きく開いてしまったように感じます。

誤解を恐れずに言えば、今回のDeNAの球界参入が球界全体を改革するラストチャンスかもしれません。

球団経営を変えるために一番インパクトがある方法は、球団オーナーを変えることです。そして、それが今回セ・リーグの球団で起こったわけです。ベイスターズの経営が変われば、楽天がそうであったように、他のセ球団にもポジティブな影響を与えるでしょう。

リーグマネジメントという視点で考えると、実はパ・リーグにだけにPLMが設立されているというのはおかしな状況です。本来であれば、NPBがこれに反対し、「いやパ・リーグだけではなくて、球界全体の共有マーケティング会社をつくらないとダメでしょう」と言うべき立場にあったはずです。しかし、日本ではそうはならなかった。

しかし、楽天が参入してパ・リーグで起こった同じことが、DeNAの参入でセ・リーグにも起こっていくかもしれません。CLMを設立し、ゆくゆくはPLMと合併させてNPB全体の共同事業会社を作っていく。順番はボトムアップで時間がかかってしまうかもしれませんが、リーグマネジメント機能の希薄なNPBではこのやり方しかなかったのかもしれません。

優秀な人材もベイスターズに続々と集っているようです。DeNAさんには、従来型オーナーのように本業への広告効果という視点に留まらず、球界改革という視点から是非とも大胆な取組みをして頂きたいと期待しています。

===================================
■DeNAがセ・リーグ改革の旗手になりうる理由
 〜米国スポーツを活性化する「ファンタジースポーツ」とは?

 12月1日に開催されたプロ野球オーナー会議にて、TBSホールディングスから横浜ベイスターズを買収したディー・エヌ・エー(DeNA)の球界参入が正式に承認されました。プロ野球球団の売却は2004年にソフトバンクが福岡ダイエーホークスを買収して以来7年ぶりで、IT企業の球界参入は楽天、ソフトバンクに次いで3球団目になります。

 DeNA社の球界参入では、東北楽天ゴールデンイーグルスを保有する楽天が、DeNA社の運営する「モバゲー」が事実上の出会い系サイトであると主張して反対に回っていたほか、ソーシャルゲーム業界の競合に当たるグリー社らから計10億5000万円の損害賠償訴訟を提起されるなど、波乱含みとなりました。ベイスターズファンの中にも、「親会社が変わるまでファンをやめる」と公言している漫画家のやくみつる氏のように、DeNA社の事業内容に疑問を持っている方もいるようで、賛否両論があるようです。

 個人的には、球界参入が認められた以上、親会社のビジネスが「主」、球団経営は「従」という形で球団を自社ビジネスのツールとしてだけ使うのではなく、しっかりと野球ファンや協賛企業、地元自治体などのステークホルダーを見据えた球界の発展に資する球団経営を行って頂きたいと願っています。

 実は米国スポーツ界では、ここ数年「ファンタジースポーツ」(Fantasy Sports)と呼ばれるオンラインゲームがファン開拓に大きな役割を果たすようになってきており、その可能性が注目されています。今回のコラムでは、今では米国では当たり前のサービスとなりつつあるファンタジースポーツを紹介すると共に、DeNA社の球界参入によってもたらされる改革の可能性について考えてみようと思います。

(続きはこちら
===================================

スポンサーサイト

comments

   
pagetop