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なぜ天職はすぐに見つからないのか?

先日ツイッターで以下のつぶやきをしたところ、意外に多くの方からコメント、リツイート、お気に入りを頂きました。

「好きなこと」を追い求めても、「できること」の範囲を広げなければ、天職になど出会わないし、面白い仕事などできない

特に学生の皆さんからの反応が多かったように思います。僕も大学で非常勤講師をやらせてもらうようになって結構長いですし、「プチ・パイオニア(天邪鬼)的体験のススメ」でも書きましたが、特に最近2〜3年で学生の気質が大きく変わってきたように感じます。

最近、日経ビジネスオンラインで河合薫さんが「「好きなことを仕事に!」 “天職信仰”に駆られる若者の不幸」で書いていますが、学生が「“好きな仕事探し”のプレッシャーに押し潰されている」という意見に同感します。

実は、僕がこの手のテーマで講演したり、相談を受けたりした時に良く使うフレームワーク(と言うほどのモノでもないですが)があるので、今日はそれをご紹介しようと思います。

とてもシンプルなもので、仕事を「好きなこと(LOVE)」「できること(CAN)」「すべきこと(SHOULD)」3つの円から考えるというアプローチです。既に社会人として働いている方にとっては言わずもがなの内容かもしれませんが。


「好きなこと(LOVE)」とは、文字通り自分がそれをしていると寝食を忘れてしまうくらい没頭してしまったり、幸福を感じることができることです。

「できること(CAN)」とは、自分にそれができる能力があることです。分かりやすく言えば、お客様のニーズを察知し、ソリューションを提案する営業力とか、ロジカルにモノを考え、情報を構造化できる論理的思考力など、いわゆるビジネススキルのことです。アーティストなら、歌をうまく歌えるとか、スポーツ選手なら人より早く走れるとか速くボールを投げられるとか、そういう力になります。「得意なこと」と言い換えてもいいかもしれません。

「すべきこと(SHOULD)」は少し分かりにくいのですが、資本主義という我々が暮らしている社会で社会人として最低限求められるルール=労働の義務のことで、社会に付加価値を生み、お金という対価を得ることができることと定義します。俗っぽく言えば「カネになること」という意味です。

で、それぞれの円の関係性からもう少し掘り下げて考えてみることにしましょう。「好きなこと」と「できること」が重なる領域は、「自分が得意で楽しいこと」ですから「趣味」と言い換えることができるでしょう。


次に、「好きなこと」と「すべきこと」が重なる領域は、(自分ができるか、できないかはさておき)「好きでお金になること」ですから、やりがいを感じることができる「理想」ゾーンということになります。


最後に残る、「できること」と「すべきこと」の重なる部分ですが、これは「自分ができることで、お金を生み出すこと」ですから、この部分が「仕事」となる部分になります。


で、僕は「趣味」と「理想」と「仕事」が重なる部分が「天職」に当たるエリアだと考えています。


世の中には、自分の好きなこと、できることでもお金にならないことはたくさんありますから(笑)、天職を探すうえでは、この「重なり合い」を意識することが非常に重要だと思います。

しかし、(自分もそうでしたが)学生の頃の状況を考えると、まず「できること」なんてほとんどありません。「すべきこと」が何なのかも、働いたことがないので、ピンと来ないでしょう。つまり、その状態を図示すると、以下のようになります。


この状態で「好きなこと」だけにフォーカスしても、「できること」が限られるうちは天職なんかに出会えるはずありません。先のツイートで僕が言いたかったことを正確に言うと、こういうことになります。

「好きなこと」を探しても意味がない、と言いたいわけではありません。後述するように、「好きなこと」を探し続けることは非常に重要です。僕が言いたいのは、「好きなこと」「すべきこと」を見極めることと同時(かそれ以上)に、「できること」を広げる努力をしようよ!ということです。

山登りで上に行けばいくほど眺めが良くなるように、社会人としての研鑽を積み、「できること」が広がって行くほど、「好きなこと」や「すべきこと」を見極める目も養われてくると思います。逆に言えば、「できること」が広がらなければ、足踏みしているだけで視界はほとんど変わりません。

ただし、やみくもに「できること」だけを広げて行けば良いというわけでもありません。

特に日本の場合、サラリーマンという世界的に見れば特殊なライフスタイルが主流になっていることもあり、会社の歯車としてお金になる「すべきこと」との重なり合いだけにフォーカスして働く事がさも当然のような雰囲気が一部にあります(もちろん、そうでない企業、職場もあります)。

「好きなこと」との重なり合いを意識せずに働いていると、楽しい「趣味」ゾーンや、生き甲斐を感じる「理想」ゾーンはなくなりますから、図にするとこんな感じでしょうか。これではやはり「天職」には出会えません。


天職を見つけることができるか、やりがいのある面白い仕事に出会えるかは、「好きなこと」を見極める努力より、「できること」を広げる努力次第だと思います。その際、常に「すべきこと」と「好きなこと」とクロスオーバーさせる意識を持ち続けることが重要だと思います。

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comments

なかかな天職に出会えないですよね。
出会いたいと思いました。

   

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