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謹賀新年

皆さま、明けましておめでとうございます。 今年もどうぞよろしくお願いします。

ずるずると?在米15年が経ち、2015年1月1日でトランスインサイト株式会社も10年目に突入しました。不安ばかりが先立ち、文字通り清水の舞台から飛び降りる気持ちだった会社設立時を思うと、この10年と言う歳月は奇跡の様に思えます。会社設立当初は、とにかく目先のことを考えるので精一杯で(まあ、程度の差こそあれ、それは今でもそうなのですが)、10年先の未来まで思いを馳せる余裕と想像力が自分にはありませんでした。

この間、米国で何とかサバイブでき、迷うことなく仕事にまい進することができたのは、これまで弊社を支えて下さったお客様、志を同じくする仲間・諸先輩方、そしてこんな頼りない自分のところに飛び込んで来てくれたスタッフ・インターン諸君らのお蔭です。心より感謝致します。

27歳の時に会社を辞めて米国に留学し、32歳の時に今の会社を起業したわけですが、それまで諸先輩方に甘えてばかりいた自分が本当の意味で自分の足で人生に立ち、社会と対峙し、自分自身の人生を歩み始めたのが9年前だったような気がします。歩みは遅々としていましたが、自分なりに試行錯誤し、志を持つことの重要さ、未知なる未来に希望を持つことの楽しさや大切さ、人の情けの有難さを
仕事を通じて感じることができました。

また、生きることの意味を自分なりに考え続けた時間でもありました。幸福と不安は表裏一体であること、他人との比較では本当の幸せは得られないこと、損得よりも直感を大切にすべきだということ、自由を手にするためには強さが必要であることなど、自分なりの人生訓を身を持って学ぶことができました。


手前味噌な話になるかもしれませんが、今振り返れば、特に取り柄のない自分のような人間が15年アメリカでサバイブでき、自ら起業した会社が10周年に突入する幸運に恵まれたのは、「自分が何者であるかを明らかにし、フィールド(専門性)を限定すること」を大切にしてきたことが結果的に功を奏したのだと感じます。起業して10年経った今、本当にそう思います。

そもそも自分のできることなど限られていますし、「何でもやります(できます)」と言うのは「何にもできません」と言っているに等しいわけですから、自分のやらない領域を明確にしました。例えば、「スポーツビジネス」といってもそのフィールドは多岐に渡りますが、僕は「米国スポーツ経営の専門家」でかつ「日本のリーグ・球団経営のアドバイザー」という立ち位置を明確にするために、インプットする情報は「米国スポーツ」に、対象業務領域は球団経営でも「ビジネスサイド」に特化するように努めました。

ですから、例えばヨーロッパのサッカーの話とか、球団経営でも強化サイドの話(セイバーメトリクスなど)は情報発信は控え、ブログなどでも意図的にあまり書かないようにしてきました。

また、これは表からは見えない部分かもしれませんが、非力な弊社が
ニッチなブルーオーシャン市場に留まれるように、事業形態においても初期投資が不要で競争力の源泉を自ら保有でき、規模の経済が効きにくく(体力勝負にならない)、価格競争に陥らないなどの条件を設定して「やらない事業領域」を定めています。例えば、選手のエージェントや広告代理などの代理業務は基本的に一切行わないポリシーです。

また、僕は「カネになるなら何でもやる(志を捨てて収益を最大化する)」のではなく、事業間の利害相反をなくし、志の範囲内で収益を最大化するアプローチを重視しています。当然、会社経営はボランティアではありませんから、収益を生むことは必須なのですが、時に「カネ」と「志」どちらを取るのか、という選択を迫られることもあります。

例えば、このインタビューでも答えましたが、トランスインサイトを起業した理由の一つが、前職時代に業務間で利害相反があったためでした。僕はコンサル業務を通じて日本のスポーツ界のお役に立ちたいと考えていた一方で、元高校球児としてはエージェントの仕事を垣間見れるのは楽しかったのですが、損得感情を捨てて自分が進むべき道に進もう、都合の良い付和雷同な自分を改めて
自分らしい決断を下そうと決意し、再度起業する道を選びました。そして、「手に入れること」は「捨てること」と同義なのだと気づきました。

今では、お蔭様でコンサル業務を通じて日本のプロ野球球団とも深い関係を築くことができるようになりました。代理人業務を続けていたら、ここまで突っ込んだ関係は築けていなかったと思います。「捨てる勇気」を持ち、「自分が何者なのか」を見失わずにやってこられたことで、苦労もありましたが、それを上回る大きなやりがいを感じることができるようになりました。
最近では、アメリカの会社からも相談事が舞い込むようになりました。

僕もそろそろ人生の折り返し地点に差し掛かった頃だと思います。ここ数年は、優秀な若手との出会いが増えたこともあり、自分の成長だけでなく(いや、むしろそれよりも)、若手の成長を後押ししてあげることにも楽しみを感じられるようになりました。僕の経験など取るに足りないものですが、それでも頼ってくれる方、必要と感じてくれる方がいる限りは、お役に立ちたいと思います。

長くなりましたが、2015年もどうぞよろしくお願いします。
今年も、まだ見ぬ同志に会えることを楽しみにしています。

Trans Insight Corporation
President
鈴木友也







 
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